ガーすけの感想

先日私の推しの子の主演舞台

「ガーすけと桜の子」という舞台を

観に行った。まだ、絶賛公演中だし

私もまだ数回観劇が残っているが

あまりにも通える自信がない舞台だった。

 

 

一応この先はネタバレ含むので

未観劇の方は気をつけて下さい。

 

 

簡単に説明すると様々な訳ありの住人が
住むアパートでのドタバタコメディ
というのが今回の舞台だ。しかし

あまりコメディ要素がなくどちらかと
いえば演者のアドリブ頼りの謎舞台

というのが正直な感想だった。

 

 

まず最初に触れるのが住人の一人と

その娘との確執だ。

しかし、あまりにも身勝手な母親に対して

家を飛び出る娘という構図はわかるが

時が経って結婚するからという理由で

簡単に仲直りする二人に違和感があった。

また、娘が謝っていたのだがこの場合完全

に母親が悪いのに何故娘が謝るのか

私には申し訳ないが全く理解が出来なかった。

 

私自身似たような母子家庭で育ったので

娘の気持ちは多少なりとも理解できたのだが

母子家庭で育ったことのない人間が

単なるエンタテイメント性で涙を誘うため

に書いたとしか思えない脚本で萎えた。

 

 

実際に小説などで母娘をテーマにした本は

山ほどあるが私が読んできた本で

ハッピーエンドのものはかなり少ない。

また、あまりにも短い時間で母娘の

ストーリーが描かれていたので感情移入

がしづらかった。

 

とにかく確執のある母娘があんなきれいな

ハッピーエンドを用意され、何事も

なかったかのように接しているのに

違和感と恐怖を感じた。

 

 

その後は夢追い人の女優の話だがこれも

普段明るい女の子がオーディションで

落ちた日に自暴自棄になり暴言を吐く

ところから物語が動くのだが、その

暴言を吐くところがあまりにも違和感が

あった。

例えば家族やかなり親しい恋人、友人なら

まだしもただの住人にそこまで言うか?

というレベルで失礼な暴言を突然吐き出す。

この時点で私はついていけなくなったのだが

その後なんやかんやあって自信を取り戻す

のだが、主人公の龍之介の説得も突拍子が

なくて驚いたし女優の子の言いたいことも

何を言っているのかわからない内容だった。

 

ただただ住人が良い人たちの集まり

というのがわかるだけの話で終った。

 

 

最後は都市計画で潰されるアパートを

救うために絵本を書きその絵本を

きっかけにアパートに付加価値をつけて

アパートの取り壊しを防ごうという

ものなのだが1年かけてつくる絵本の

1年間という時間をありえないスピードで

飛ばしており

本来ならこの制作期間の1年を

住人との絡み含めて舞台で観せるべき

なのでは…と思う自分がいた。

 

そのため賞が取れなかったときも

突然書き出した絵本がだめだった

くらいの思いしかなかった。

 

最後は冒頭からいる突然現れたサクラという謎の

生命体が実は昔飼ってた犬でした!

生まれ変わってやってきたよ!

というまるで今やってるすきすきワ○ワ○

そっくりの展開で驚いた。

たしかに犬が死んでしまうシーンは

悲しかったがそこまでに至る所で

実は何回もサクラが飼い犬という伏線があった。

しかしその伏線の仕掛け方があまりにも

雑で逆にいらないのでは?と思う

仕掛け方だった。

 

よくある展開でサクラは主人公の龍之介

の願いを叶えるために生まれ変わって

やってきた、龍之介の願いはたちどまり荘

をなくさないこと、なのでその願いを

叶えたサクラはいなくなってしまう

というシーンなのだがとにかくわかりにくい。

 

サクラが夢を叶えたのかどうかも明確に

言わないし消えるときもわかりにくい。

表現が全く足りていない。

そのため突然サクラがいなくなったみたいな

展開になっている。

 

 

最後は一応たちどまり荘なくならなかった

良かったねというハッピーエンドなのだが

あまりにも釈然としない展開が多い。

 

ひょっこりはんさん扮するハデスさんも

サクラの退場と同時に

突然消えてしまい結局ハデスさんの存在は

なんだったのかわからないまま終わる。

 

 

観劇し終わったあとは純粋に私は今

なにを観たのだろうが率直な感想だった。

 

約2年前のモボ朗読劇 二十面相を観た

私にとってあの時のようなドキドキ感や

ワクワク感が圧倒的に足りなかった。

 

自担のお芝居の上手さは二十面相で
実感したので正直このガーすけでは

あまり発揮されていなかったのが残念

だった。

 

 

全体的に謎の小ボケやただでかい声での

お芝居、何度も突き飛ばされる自担を

見てただでかい声やでかい動きをしたら

それらしく見えるわけじゃないというのを

制作側に伝えたくなった。

 

 

モボ朗読劇が静の中にある動という舞台だった

からこそ今回そう感じてしまった。

 

また、住人とのもっと丁寧な掛け合いが

見たかったので掛け合いというより

ドッジボールを見ている感覚になった。

 

 

制作のワンダーヴィレッジとはチケット関連

の時から不安を感じていたが舞台を見て

この運営は自担に全く寄り添っていないのだな

と改めて感じた。ジャニーズJrもそのファンも

制作側が消費する何かとしか

捉えられていないのだなと実感した。

 

 

正直な話あそこまで簡素なセットは

初めて見たし、グッズもこれなら

いらないだろと思える謎のハンカチ

全席完売を謳いながら会場に行くと

当日券を大声で売りつける矛盾した

スタッフ、、、そのどれもが

金儲けしか考えていないのだなと

思った。

きっとこの舞台の主演は客を呼べれば

誰でもいいのかな?と思えてしまう

ほどだった。

 

 

途中のアドリブも面白いのだが私達は

身内ノリの漫談を観に来たのではない

明日を生きる糧になるお芝居に触れに来た

のに、、、と残念な気持ちになった。

 

 

最近はワンダーヴィレッジとジャニーズJr

がタッグを組んで舞台をやることが

多いのだが様々な観に来た人間の意見と

向き合って少しでも舞台というものを

作っていってほしい。

 

我々の推しはただ席を埋め収益を出すため

だけのロボットではないし我々オタクも

ただバカみたいに金を出し何回も観に来る

ロボットではない。

我々はワンダーヴィレッジに自担を人質

に取られ仕方なく自担のために席を

埋めているということを忘れないでほしい。

 

叶うのなら次は虚無舞台ではなく

彼の芝居の才能が伸び伸びと発揮

される舞台で会いたい。

 

おわり